利根川の上流は、森林におおわれています。森林は、大雨による土砂崩(くず)れを防(ふせ)いだり、きれいな水をたくわえる働きをしています。また、落ち葉がつもった森林の土は、小さなすき間がたくさんあって、まるで大きなスポンジのようになります。降った雨がこのすき間にしみこみ、地下水となって少しずつ川に流れます。
このように、森林は洪水を防(ふせ)いだり、水をたくわえたりするいろいろな役割(やくわり)を持っています。
木々が成長してくると森の中が混(こ)み合い隣(となり)どうしの枝(えだ)は葉が重なり合うことになります。このような状態(じょうたい)では、木々が日光を十分に受けることができずに細くなり折れやすくなります。
そのため、上流の人たちは、多くの光が森の中に降(ふ)り注ぐように、樹木(じゅもく)を切ったり、枝を切ったり、下草をかったりして森を守っています。